動物の毛 – 工業用ブラシの共伸技研/ブラシビレッジ  動物の毛 – 工業用ブラシの共伸技研/ブラシビレッジ 

動物の毛

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今回は動物の毛をご紹介します。

■馬・豚・山羊

弊社がブラシの毛材として、使用している動物の毛には、馬と豚と山羊があります。

毛のコシとしては、強い方から、
 
   豚>馬>山羊

となります。

山羊の毛は、ほんとに細くて、ひらひらしています。

ブラシに使われる毛材として、もっとも細くて、やわらかい毛材です。
 

■動物の毛のメリット【静電気が発生しにくい】

化学繊維ではないので、動物の毛はブラッシングによる静電気の発生は低く抑えられます。

ただし、導電性繊維の様に、積極的に静電気を除去するような働きはありません。

■動物の毛のメリット【微細なゴミを除去できる】

一般に、ブラシの毛の太さは、除去するゴミの大きさにあわせて太くしたり、細くしたりします。

細かいゴミには細い毛が、大きなゴミには太い毛が、適しています。

そのため、微細なゴミを除去するためには、細い毛材が必要になってきます。

しかし、細くすれば、当然、コシのないやわらかい物になっていきます。

動物の毛は、コシがありながら、毛材の表面にデコボコがあるため、微細なゴミを除去する能力があります。

このデコボコは、シャンプーのコマーシャルでおなじみの、キューティクルですよ!

たとえば、紙を取り扱っている工場や倉庫では、紙粉とよばれる 微細な紙の粉が多く発生しますが、この掃除には、馬毛や豚毛が適しています。

他にも、静電気によって、ワークに薄くのってしまう、ふき取れば取れるような微細なゴミの除去にも有効です。

■動物の毛のデメリット【樹脂に比べると弱い】

寿命や強度面では、動物の毛は樹脂の毛材に対して、劣ってしまいます。

特に押し付けを強くしたり、回転数を高くした場合には、早期に寿命による、切れが発生します。

■動物の毛のデメリット【クリーンルームでは使えない】

動物の毛は、自分自身からも、ゴミを発生させてしまうことがあります。

キューティクルの内側に残っている、砂やチリが、ブラシ使用初期に出てきてしまう事もあります。

製造時にはできるかぎり、クリーニングしていますが、やはり限界があります。

 


 
今回は、動物の毛材のメリット・デメリットをお話いたしました。
動物の毛のブラシの寿命に問題がある との、お問い合わせをよくいただきます。

たしかに、ナイロンなどの樹脂系の毛材にくらべると、弱い毛材ですが、微細なゴミを除去する能力は捨てがたい物があります。

押し付け量や、回転数を見直す事で、寿命を延ばすことも可能だと思いますので、動物の毛の寿命でお困りの時は一度設定を見直されることをお勧めいたします。

お問い合わせは、お気軽に。